
- DXを進めたいけどなかなかアイデアが思いつかない・・・
- そもそもDXを進めるにはどういった考え方が重要なの?

DXの推進を行いたいけど、実際のところDXのアイデアが思いつかずに悩まれていませんか。
確かに、DXと言ってもやり方はいろいろあるのでDXを推進しようという言葉は中身のない言葉であるということができます。
DXを推進するために一番大切なことは好奇心になります。
この記事ではDXを進めるためには好奇心が大切であるということを説明し、実際にどういった事に好奇心を持てばいいのかということを説明していきます。
DXを成功に導くための好奇心を養うことでDXの推進を具体的にしていきましょう!
目次
DXとはアイデアである

そもそもDXというとかっこいいような感じがしますが、実際はビジネスを推し進めるためのアイデアがあってそこにデジタルを活用したという解釈のほうが正しいです。
DXとはデジタルによってビジネスを変革するということになりますが、デジタルでなくてもこれまでもビジネスは常に変革をしています。
例えばトヨタなんかは、今後の環境社会を見据えてハイブリッド車を開発したり水素自動車を開発したりしています。
デジタルを活用しないでも企業活動を変革させている例というのは枚挙にいとまがないと言えます。
こういった、ビジネスの変革にデジタルを利用するかどうかを考え、結果としてDXという定義に当てはまるか否かが決まると考えるのが本筋です。

自分のビジネスを変革させるためのアイデアがあり、そこに対してITを活用できるかどうかということになります。
アイデアを生むには「何か」×「何か」が基本

アイデアというと何もないところから急に生まれてくるモノというように考える人が多いと思いますが、実際のアイデアは従来の何かと何かを掛け合わせることで生まれるというものです。
例えば、現在ではマスキングテープといえばいろいろな場面で活躍している商品ですが、もともとは、工場などで塗装の際に使われているはがしやすいテープとしてしか利用されていませんでした。しかしながらあるタイミングで会社の事務の人がこのマスキングテープを見てこれをおしゃれな柄にしてみたら手帳で使えるかもしれないと考えたことがマスキングテープの活用につながっています。この場合は従来のマスキングテープ×デザイン×自分の手帳に使うという従来の発想から生まれていることになります。
アイデアというと無から生まれるものと考えるかもしれませんが実際は既存の「何か」×「何か」から生まれる※1ことになりますが、DXを進めるための「何か」には何が当てはまるかというと次の二つになります。
- 自社の仕事
- ITの知識
自社の仕事
DXを生み出すためのアイデアを作るための「何か」の一つは自社の仕事です。
そもそもDXとはビジネスをITの力で変革させることになりますので、変革させる対象である自社の仕事が一つ目の「何か」に当てはまる必要があります。

しかしながら、自社の業務と言ってもさまざまな部署が関わって仕事というものが成り立っています。
そのため、DXを進めるという点で自社の仕事を理解するという意味では二つの方針があります。
- 自社内での業務フローの理解
- 自社が顧客へ提供している価値
自社内での業務フローの理解を行うことで、業務の効率化を目指すためのDXを見つけるためのヒントが得られます。
一方で顧客に提供している自社の価値を理解することも重要な要素になります。
自社が顧客に提供している価値がわかれば、その価値を超える価値をITによって提供することができないかということを考えることができます。
例えばユニ・チャームでは紙おむつのメーカーですが、最近では保育園の紙おむつの在庫をデータで管理することで、自動的に紙おむつを配送するというサービスを提供しています。
これは、自社が紙おむつを提供しているという価値を理解し、そこにITの力で従来の価値から自動で需要を予測し提供するという価値を生み出していると言えます。
IT
DXといえばITによる変革になりますので、ITについてがもう一つの「何か」にあたります。
ITの世界は日進月歩であり、常日頃からさまざまなITの技術が生まれていますので、特にDXという観点で見れば、常に新しいITの技術の概要だけでも知っておくことが重要になります。
こういった情報を知るには「雑誌を読む」「twitterなどで様々な人達と交流する」ことなどが重要になります。

特に日本の企業のDXが進まない要因はこのITを理解しようとしている人が少ないです。
日本の企業の場合、欧米に比べてIT従事者がIT企業に偏在しているため仕事をベンダーに依頼する傾向にあります。
▶︎関連資料:経産省「DXレポート」P18,21
そのため、自社の中でITのことに興味が持てる人材を育てるということも重要といえます。
DX推進のためのアイデアをうむ二つの好奇心

好奇心と言ってもいろいろな好奇心がありますがDXという視点で考えると次の二つが好奇心として重要になります。
- 新しい技術・他社での事例を知りたいという好奇心
- 新しい技術を使用したらどうなるかという好奇心
新しい技術・他社での事例を知りたいという好奇心
DXを推し進めるにはアイデアが必要になりますが、こういったアイデアを生み出すために最新の技術ではどう言ったものがあるのかを知りたいという好奇心が一つ目の好奇心として重要になります。
DXを推進するにはそもそも、どのようなITの技術があるのかということを知ることから始まりますが、どういったITの技術があるのかということを知らない限りDXを推進するというアイデアを思いつくことすらできません。

また、異業種で利用されている技術を知るということも重要です。
異業種では当たり前の技術も自社の業界では斬新な考え方かもしれないということもよくあります。
同業他社などでDXが導入されている場合の成功事例が自社に当てはまりやすいとは言えますが、同業他社よりも先に成功を収める場合には、同業が取り入れていないようなDXの手法を自分たちの業種に取り入れられないかということを考えることが重要になります。
もしかしたらほかの業種で使用されているDXの手法を自社に取り入れることで新しい発見があるかもしれません。

新しい技術を知るためには、普段自分が生活している環境の中から知らない世界に対してアンテナを貼る必要があります。
そのためには、雑誌やTwitterなどで情報を収集するということも重要ですが、何よりも重要なことは自分が知らない情報だからと言ってニュースの記事などを読むことをやめるのではなく、とりあえず新しい技術として知るというスタンスをもつということになります。

新しい技術を使用したらどうなるかという好奇心
新しい技術などを知っていてもそれを使う場面を考えないと宝の持ち腐れになります。
新しい技術はいろいろあるかもしれませんが、それをどのように自社に活かすかはその人の考え方次第です。
新しい技術を自社に導入できる場所はないか、導入したら業務がどのように変わるかなどを好奇心を持って考えてみることで自社のDXが進めるアイデアが生まれてきます。

好奇心だけでもいけない

一方で好奇心のみで話を進めてしまう問題もあります。
DXでは少なからず既存の業務を変革させることになります。
変革をするということは従業員に仕事の仕方を変えることをお願いするほかに自社のイメージを変えることになります。
これらのことを進めてしまった場合にどのような影響があるかということを考えておかないと、DXによって失敗した場合に取り返しがつかない可能性があります。

DXをすれば必ず成功してしまうと思ってしまうから注意が必要ね
そのため、好奇心だけでDXを進めるのではなくDXによって事業がどのように変革するのかということも考えておく必要があります。
特に自社の基盤を変えるくらい大きな規模のDXを導入する場合は局所的に考えるなどスモールスタートで進めていくようにしましょう。
スモールスタートにすることで、実際の導入時の注意点や課題などが発見できます。

特に大切なことが企業ブランドとDXの内容が合致しているかということになります。
DXは世間から注目もされやすい業務変革でもありますんので、適切に進めないとブランドイメージと合わずに崩壊する可能性があります。
例えば、高級レストランがITを導入しタッチパネルを導入し業務効率化を図ったとしましょう。
この場合レストランの提供する価値とDXの内容が合致せずブランドイメージが失墜する可能性があります。
次の例は日本文化の代表とも言える、旅館でDXを導入している例です。
この場合は顧客への提供部分は人が行っていないためイメージを崩壊させずにDXを取り入れている良い例ということができます。
こう言った、自社のブランドイメージとDXの内容が合致するようにDXは導入する必要があります。

大人と好奇心

ここからは大人にとっての好奇心というものがどういうものなのかを見ていきます。
大人の好奇心は明らかに子供より少ないといえます。
そのため、日常の生活を毎日のように送ることになってしまい結局は新しい発見がなくなってしまうということがあります。

そもそも、DXとはビジネスを発展させるための企業の戦略になりますので、これまでと同じことをしていては進むものも進まなくなってしまうということができます。
大人の好奇心が減る理由
大人になるほど新しいことを知りたい取り入れたいと思う気持ちは減っていきます。例えば、公園で子供達をみているとあらゆることに興味があり、毎日いろいろなことにチャレンジします。
一方で大人になると、ほとんどがいつもと同じ日常を繰り返していることがわかります。

この原因が何かということは心理学者に委ねますが、一つには新しいことを始めることで失われるリスクを過大評価してしまうということがあります。
有名な人のバイアス思考で「プロスペクト理論」と「損失回避」というものがあります。
質問1:あなたの目の前に、以下の二つの選択肢が提示されたものとする。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%AF%E3%83%88%E7%90%86%E8%AB%96
選択肢A:100万円が無条件で手に入る。
選択肢B:コインを投げ、表が出たら200万円が手に入るが、裏が出たら何も手に入らない。
質問2:あなたは200万円の負債を抱えているものとする。そのとき、同様に以下の二つの選択肢が提示されたものとする。
選択肢A:無条件で負債が100万円減額され、負債総額が100万円となる。
選択肢B:コインを投げ、表が出たら支払いが全額免除されるが、裏が出たら負債総額は変わらない。
質問1は、どちらの選択肢も手に入る金額の期待値は100万円と同額である。にもかかわらず、一般的には、堅実性の高い「選択肢A」を選ぶ人の方が圧倒的に多いとされている。
質問2も両者の期待値は-100万円と同額である。安易に考えれば、質問1で「選択肢A」を選んだ人ならば、質問2でも堅実的な「選択肢A」を選ぶだろうと推測される。しかし、質問1で「選択肢A」を選んだほぼすべての者が、質問2ではギャンブル性の高い「選択肢B」を選ぶことが実証されている。
この一連の結果が意味することは、人間は目の前に利益があると、利益が手に入らないというリスクの回避を優先し、損失を目の前にすると、損失そのものを回避しようとする傾向(損失回避性)があるということである。
大人になると、自身の生活がある程度は安定してきます。
そのため、自身の生活を「確実に」守るためという行動をついついとってしまうというように考えられます。

好奇心を持つことで新しい発見がある
自分自身がが安定して生活することができる環境のことを、コンフォートゾーンと呼びます。
一方でコンフォートゾーンの先にはストレッチゾーンがあります。

このストレッチゾーンでは、自分の知らない世界が広がっています。
もちろん、必ずしもいい体験しかないわけではないですがストレッチゾーンの特徴はすぐに戻れることです。
例えば、飲み会をするにしても何をするにしてもいつもと同じお店に行くということが大半ではないですか?
もしかしたら普段通っている道に行ったことがないお店があってもなかなかいかないということが多いと思いますがこれも新しいことへの挑戦の意欲がなくなってきているという可能性があります。
新しいお店でも一回行ってみてあまりおいしくなければ次に行かなければいいだけになります。
このようにストレッチゾーンに行くことで新しい発見があります。

大人になるとついついいつもと同じ行動を無意識にとってしまうかもしれませんが、そこに焦点を当てていつもと違う行動をとってみることで新しい発見があるということができます。
まとめ:好奇心でDXを推進しよう

DXを進めるにはアイデアが大事ですが、アイデアは既存の技術を掛け合わせることで生まれます。
DXの場合は最新のIT技術と既存の業務を掛け合わせるところからアイデアが生まれるということができるでしょう。
色々な技術を勉強しそれを自社の業務やサービスに応用することで企業にとっての最適なDXの発想が生まれていきます。

そのためDX人材はまずAI学習をしてみないことにはアイデアが生まれてきません。
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AIの手法を好奇心で勉強してDXを成功に導いてください!