
- AIのことがわからない文系はこれからの仕事をどうすればいいの?
- AIで仕事は奪われる?

よくAIによって仕事が奪われるといいますが、AIといえば理系の科目。

このようにAIという未知の脅威に対して不安を感じるのは当然のことですが、こういった考えではAIに限らず様々な仕事が奪われます。
この記事ではAIが仕事を奪うということ文系や理系という観点から考えていきます。
この記事を読むことで、AIが仕事を奪うということに文系も理系も関係ないということと、AIが仕事を奪う本質的な意味を理解できるようになります。
文系だろうが理系だろうが仕事は奪われる。
これまでも仕事は機械などに奪われていていることから考えれば大事なのは共存する方法。
AIとの付き合い方を考えるためにもAIをもっと知らないといけない。
目次
仕事が奪われるのに理系も文系も関係ない

AIは理系的な科目だから文系の人は対応できず仕事がなくなってしまうと思うかもしれませんが理系だからといってAIを理解していて仕事が奪われないとは限りません。
仮にAIを理解していても仕事が奪われる人は奪われていきます。
理系だってAIはわからない
AIは非常に複雑な概念です。
理系の素養があってもAIの学習を本格的に行わない限りAIのことを理解することはできません。
理系の人たちといえば数学、物理、化学等の理系科目に精通しているためAIといった理系的な科目についてはなんでも理解できていると考えるかもしれません。
しかしながら、AIは大学で今活発に研究が行われている学問です。
また、AIといってもディープラーニング、自然言語処理、画像認識など様々な分野があります。
ただ単に数学といった理系の科目が得意だったからといってAIを簡単に習得できるわけではないということは理解しておきましょう。
理系の仕事も奪われる
理系の仕事といえば研究職が思いつくかもしれませんがこういったデータの分析というのはAIのほうが得意です。
つまりは理系の人たちもAIによって仕事が奪われていきます。

また、理系の人たちの代表的な職業の一つと考えられているプログラミングもAIで開発できるように研究が進んで言うことからも理系の仕事もAIに奪われるということを物語っています。
AIが侵入してくる職種に文系の仕事も理系の仕事も関係ないということができます。
AIが仕事を奪うの本質的な問題点
仕事が奪われるということの本質的な問題は会社から雇われてただ上司に言われたことだけを淡々とやるだけという社員でいるということです。
会社の経営陣になったつもりで考えてみてください。
淡々と仕事をしてくれる社員と業績を伸ばそうといろいろなアイデアを出してくれる社員がいた場合どちらが良いでしょうか。
もちろん業績を伸ばそうとして失敗するかもしれませんが、こういった業績を伸ばそうとやる気がある人のほうが結果的には会社の利益に貢献してくれます。
一方で言われたことのみを淡々と行う人も必要かもしれませんが、たいていの場合におけるこういった作業はパソコンなどでもできるような作業になります。
こういった作業はPCだったりAIだったりに作業を置き換えたいと考えるのではないでしょうか。
AIのほうが失敗もあるかもしれませんが、人件費もかからず文句も言いません。
もし間違えたらフォローすればいいだけですから、こんなにコストパフォーマンスの良いシステムはありません。

AIが仕事を奪うという本質的な問題に対する姿勢で重要なことは次の通りになります。
- AIが仕事を奪う、変革させていく中でどのようにAIと付き合えばいいのかということに対して思考停止しないこと
私たちは歴史の中ではぐくまれたさまざまな道具を活用していますが、これらの道具を導入する際には多くの反対意見があったことが想像できます。
例えば今では電話を当たり前のように使っていますが、電話の導入時には
「人間味がない」
などといった理由から導入に反対する声が多かったということをご存じでしょうか。
当時の人からすれば新しい技術や道具は未知の脅威であり自分たちの仕事が奪われてしまうと考えてしまいます。

いくら理系の人がAIの構造などを理解していようとも、仕事は変革していきます。
大切なのはAIが自分たちの仕事をどう変革させるのかというAIが仕事にあたえる影響を理解し、それに対応するための努力です。
思考停止するのではなく、変革していく仕事の中で何をするべきなのかを考えていきましょう。
奪われた仕事とこれから奪われる仕事の違い

私たちの時代はすでに様々な仕事が道具などによって奪われています。
ここからは仕事が奪われるということの歴史と私たちの対応やAIの特徴からどういった仕事がこれから奪われるのかを見ていきましょう。
これまでに奪われた仕事
すでに世の中を見渡してみれば、AIに限らず様々な仕事がパソコンに奪われているという事実にお気づきでしょうか。
少し前まではレストランの受付は人が行っていましたが最近ではタッチパネル方式が採用されるほか、もっと前から請求書といった書類を作るのもパソコンを通して作成します。
つまり、ウェイトレスの仕事を奪ったほか請求書作成をする事務員の仕事を奪ったと言えます。
このように、すでにわたしたちの仕事というのはすでに機械に奪われていたり代替されていたりするということが現状になります。
しかしながら、現代においては仕事が代替されていても現代において文句を言う人はおらず、むしろ道具を導入していないことのほうが問題です。

私たちがすでに当たり前と思っているけど実際は道具に仕事を奪われている仕事は決まりきった仕事があげられます。
例えば、請求書の作成は固定化された文字の部分と購入した商品によって変わる数字の部分です
何をどれくらい買ったのかという変動の部分については人間が都度入力を行うことになります。
またレストランの受付もどれくらいの人数が入るのかということをお客さんに入力させて、その結果をもとに空いている席を案内するということを行っています。
こういった、人間が判断を行う必要のない作業はパソコンといった機械が仕事を代替してくれたということになります。

これから奪う仕事の質が違う点
AI時代において奪われる仕事というのは人間の判断の部分です。
従来の道具が奪ってきたのは、単純な作業やすでにロジックが決まっている仕事になります。

単純な作業の例
昔には電話交換手という仕事がありました。
この電話交換手は電話線を物理的に手動でつなぐ仕事となります。
この仕事は与えられた情報をもとに電話線をつなぎなおすだけなので単純な作業でり、現代ではパソコンが代わりに作業してくれています。
ロジックの例
例えば、経理に対する申請う際に使用するソフトウェアのことを考えます。
社内規定で次のようなロジックがあったとします。
・入金で5万円以上は上司の決裁が必要
・入金で5万円未満は上司の決済は必要ない
このときソフトウェア側にあらかじめ5万円以上かどうかで判断を行い上司への決済確認を行います。
こうすることで、格く従業員の経理への申請という仕事の一部を奪ったということができます。
AIが仕事を奪う際の一番の特徴はこれまで人間が行っていた判断の部分を代替してくれるということです。
この判断の部分はデータサイエンスという学問によって過去のデータを分析することで作られたアルゴリズムで判断されます。
AI搭載のソフトウェアはこのデータサイエンスによって判断されたデータをもとに人間の作業の代わりを行います。

例えば、写真の中の顔に対して加工を行うAI搭載のアプリがあったとしましょう。
このとき、まず写真の中に顔があるのかということをアプリが判断します。
顔があると判断された場合はその顔に対して加工を行います。
AIがこれから奪う仕事の質というのは大きく変わってくるということは覚えておきましょう。
AIは仕事にどう関わるのか

AIは仕事を奪う象徴として見られることが多いですが実際は仕事を助ける道具です。
これからはAIが私たちの仕事をサポートしてくれますが、どのようにサポートをしてくれるのでしょうか。
人間ではできないことをする
AIでは過去のデータを分析しその分析結果をもとに判断を行います。
この分析の際のデータ分析は人間にはできない次の二つのことを提供してくれます。
- 膨大な量の計算を正確に行ってくれる
- 人間の感情のない客観的なデータ分析が行える
いわゆるビッグデータの分析は非常に計算が複雑で計算量もものすごく多いですが、パソコンに計算式を登録すれば人間では膨大な時間が掛かってしまう計算を短時間にかつ正確に行ってくれます。
その結果、人間では気づくことのできないようなデータ分析の結果を導き出すことができます。
例えば、ECサイトでおすすめの商品が出てくることがあると思いますがあれも類似商品のほか、似たような傾向のお客さんがほかにどういったモノを買っているのかということを分析し、おすすめの商品として紹介してくれています。
AIをとおして大量のデータの分析を行い人間では気づくことのできない知識を得ることができます。

また、データ分析は人間の感情が入りません。
人間が計算ではなく感覚でデータを分析してしまうとバイアスがかかりますが、AIは人間の感情とは別に分析をします。
その結果、理由はわからないけど客観的に導き出された結果をもとに新たな仮説を立てて、これまで気づかなかった経営戦略を策定することもできます。

人間の仕事をアシストする
AIは仕事を奪うという表現ができるかもしれませんが、見方を変えれば仕事を手助けしてくれる存在です。
特に大量のデータが存在し人間の手で仕分けることが難しい場合に威力を発揮します。
例えば、ウィルスメールを自動判別しウィルスと判定されたら排除するAIがあったとしましょう。
企業で扱うメールの量は人間で一つ一つ確認できるような量ではありません。
しかしながらこういったメールをAIが自動で判別してくれることで私たちは安全に仕事を行うことができます。
つまり、AIが私たちの仕事を陰ながらでもサポートしてくれているということになります。

また、Googleの検索を利用する人も多いですがこれもGoogleの検索システム使われているAIが私たちの代わりに有益な情報を探し出し上位に表示してくれているという例もあります。
AIが私たちの代わりに作業を行ってくれていると考えるとなんだか頼もしいですね。
文系の人がAIと付き合う方法

AIは数学的な思考から生れた学問ですので理系の数学的アプローチが得意な人のほうが理解はしやすいかもしれません。
しかしながら、AIの構造をいくら理解したところで仕事が自分の仕事が奪われるかどうかということは別の問題です。
むしろ文系の資質をうまく生かせば文系のほうがAIとうまく付き合えると言えます。
文系の資質
文系の人は理系の人より言語や感情をつかさどる部分が発達しているため、心情描写など相手方の心情を読み取るほか、感情を言葉にして表現することが得意といえます。
また言葉の裏側などを考えることが得意なので、相手方の隠れたニーズなどを読み取ることが上手といえます。

文系の人がAIに対して向き合う方法
文系の人はAIに対しては構造を知ろうということではなく利用方法を知る方針でいきましょう。
AIの構造は相当に複雑です。
大学や研究機関における研究の対象にもなっているくらいですのでたとえ理系であっても理解しようとするのは非常に困難な分野といえます。
一方で、私たちは構造はよく知らないけど利用できるものというのはたくさんあります。
例えば電子レンジの仕組みというのをご存じでしょうか。
通常の理系の人でもこういった内容を細かく説明できるかというと不可能ですが、文系も理系も関係なく多くの人が電子レンジを利用しています。
家電メーカーは電子レンジの原理を理解しそれをパッケージとしてだれでも使いやすい状態にして販売してくれています。
このように私たちは構造や原理を知らないでも道具を使った際の効果というのものを理解し活用している例はたくさんあります。

これと同じようにAIの原理を理解しようとする必要はないです。
AIをどのように活用していくのかビジネスにどのように取り入れていくのかということを考えていきましょう。
こういったAIをビジネスに導入する人たちのことをAI事業企画といいます。

AI事業企画はAIの利活用を考えAIの開発者とビジネスの現場の間に立ちそれぞれの調整を行う役割の人たちになります。
これはコミュニケーション能力の高い文系のほうが有利なポジションになります。

AIが理系の科目であるというのであれば、視点を変えてビジネスにどうやってAIを導入するのかという視点で文系の資質を活かしていきましょう。
普通の文系の人たちより一歩踏み込む
通常の文系の人たちでもAI事業企画としてAIと付き合うことは可能です。
しかしながらAIの導入というのはビジネスで何が起こっているのかを理解すると同時に、AIエンジニアが実際に何をしているのかを理解することも重要です。
大半の人が仕事をしていて次のように感じたことがあるのではないでしょうか。
他部署ではどういった作業が行われているのかを理解しておくことで業務がより円滑になる
AI事業企画も同じです。
AIの開発者が実際に何をしているのかということをAI事業企画が理解することで通常のAI事業企画の人たちよりも優秀なAI事業企画になれます。

しかしながら次のように考えるかもしれません。

AIについては通常のプログラミングよりも簡単に習得できます。
▶関連記事:文系こそAIのプログラミングを勉強すべき理由
実際に文系出身の人がAIエンジニアの講師として活躍しているケースもあります。
もし本当にAIのプログラミングなどを習得できるのか不安というのであればAIスクールの無料相談会に参加してみましょう。
こういったAIの無料相談会に参加することでAIとの今後の付き合い方、AIプログラミングの難易度などを聞くことができます。
参考までにおすすめのAIスクールを紹介する記事はこちらになります。
まとめ:文系だからといってAIに仕事が奪われるわけではない

文系の人だからといってAIに仕事が奪われるわけではありません。
文系の人だってエクセルを使いこなしている人はたくさんいる一方で、理系の人が就職するような研究職はAIに仕事は奪われていきます。
大切なのはAIが仕事を代替してくるという時代の流れに合わせてAIとどう付き合うのかを考える姿勢ということができます。
これからの時代の変化に合わせてAIのことを少しでも勉強しようと思うのか、それともAIが仕事を侵食してきた時にそのまま黙って見過ごすのかは人それぞれです。
こういった時代に、先を見据えて行動するのかただ待っているだけかは人それぞれですが何か新しいことを始めてみようというのであればこういった自身の生活に直結するようなことを学習してみてもよいのではないでしょうか。
