
- DX人材を任命したいけど、どういった人材をDX人材にすればいいの?
- DX人材にはIT以外に必要な資質があるの?
- DX人材として勉強したいけどどうすればいいの?

社内の人間をDX人材に任命したいけどどういった単にITスキルがある人間を任命すればいいのかということ、もしくは自分がDX人材として任命されたけどどういったスキルを習得すればいいのかということで迷われるかと思います。
確かにDX人材と言われると簡単な感じがしますが実際は何をすればいいのかというと難しいものがあります。
そもそもDXとは単にITの技術を知っていればいいというものではないという問題があります。
DXを進めるために必要なスキルは次のとおりです。
- ITスキル
- 満遍なく知っている方が良い
- AIやデータサイエンスは実装方法まで体験して知っておくことが重要
- データベースについても構造について理解しておいた方が良い
- IT以外に必要なスキル・資質
- 説明能力
- 自社の仕事の理解
- 好奇心
この記事ではDX人材に求められるスキルがどういったものなのかと共になぜこういったスキルが必要なのかということを解説していきます。
DXを成功に導くためには必要なスキルを的確に習得していくこと、適切な人材を任命することが重要だということを理解しDXを成功に導いてください!
注:DX人材と言っても会社の規模や業種などによってどこまで行うのかなどが変わってしまうので一つの基準としてお考えください必要なITスキル

ITスキルといってもいろいろなスキルがあります。
- ネットワーク
- データベース
- IoT
- セキュリティ
- プログラミング
これらのITスキルは単独で存在しているわけではなくそれぞれが複雑に絡み合って存在しています。
例えば、セキュリティといってもネットワークの知識も必要だったりプログラミングやデータベースの知識も必要だったりします。
もちろん、DXを進める上ではあらゆるITの技術を保有していることが理想といえます。
しかしながら、ITの技術は一つのジャンルの中でもいろいろと複雑なため簡単に習得できるものではないといえます。
特に、多くの技術の実装面まで細かく知っている人材を育成しようとすると相当な時間とコストがかかります。

企業によって保有しているIT人材に差があるため一概に結論をつけることが難しいですが、日本の場合はIT人材がIT企業に偏っているという現実があります。
▶︎参考資料:DXレポート
ところが、DXを外部に委託してしまうとDXやITに関する知識をすべてベンダーが保有してしまうことになってしまい、10年後の企業活動に支障をきたす可能性があります。

また、DXは基本的に自社のビジネスを発展させるためのものです。
そのため、どんなDXを行うのかというアイデア出しも全部外注してしまうととんでもないコストがかかる割には効果が少なくなってしまうという現実があります。
そのため、理想は自社でDXの戦略などを描ける人材を育成し実務についてはベンダーに依頼するということが理想になります。


ここでは外部に委託するにしても自社のDX人材が青写真を描くためにこれだけは押さえておいたほうがよいと言えるITスキルを紹介いたします。
AI・データサイエンス
AIは定義が定まっていないですが、一般的に過去のデータを分析するすることで新しいデータに対してどのようなデータなのかということを人間の代わりに判断してくれるシステムということができます。
過去のデータを分析する際には使用される学問としてデータサイエンスというものがあります。
▶︎関連記事:AI搭載のソフトウェアで見る人工知能・データサイエンス・機械学習・ディープラーニングの関係を図解

昨今のDXではデータサイエンスやAIを活用することが主流になっています。
そのため、AIに関する教養的な知識だけでなく実際のプログラミングの仕方まで勉強しておくことがDX人材には求められているということができます。
AIやデータサイエンスでは過去のデータを分析することが大切ですが、分析手法を知っておかないと実際にデータを集める際にどのような形で収集しないといけないのかわからなくなってしまうからです。

DXを推進しようとした場合においてAIやデータサイエンスについて理解せずにベンダーに依頼してしまうと、DXの業務内容がベンダーに依存してしまうという可能性があります。
特にDXは企業活動の根幹をなすことが多いですので、自社で青写真をきちんと描いてからベンダーに依頼するという形が大切です。
データベース
データベースとは、さまざまなデータを保管するITスキルになります。
ITスキルとしてはマイナーな部類に感じるかもしれませんが、ITを支えるためのインフラとして重要な技術になります。
例えばAmazonのようなECサイトでは顧客情報がデータベースとして登録されているほかどのような商品を購入したのかといった情報もデータベースに登録されています。
DXでは過去のデータを分析するということが中心にありますので、過去のデータをデータベースに蓄積する必要があります。
こういったデータも単純にデータベースに登録するのではなく次のようなことを考える必要があります。
- どういった形で登録するか
- さまざまなデータベース間の関係をどのように結ぶのか

合ったほうがいいITスキル

ここからは、基本的にベンダーに依頼したほうがいいかもしれないけど保有していることで話がよりスムーズになるITスキルを解説していきます。
セキュリティ
昨今の企業活動では情報マネジメントが欠かせません。
特にAIやデータサイエンスでは多くのデータを利用しますのでこれらのセキュリティについてもしっかりと守られないといけないということができます。

IT外のスキル

DX人材としてDXを進める上ではIT以外のスキルも重要になってきます。
DXとはITを活用するということが目的ではなく、自社のビジネスを発展させるための施策が目的としてあり、その施策の実現にITを手段として活用し、結果的にDXとなったとする方が理想です。
そのため、DX人材に必要なのはITスキルよりもIT以外のスキルや資質ということになります。
ここではDXを進めるために必要なスキルや資質を紹介いたします。
説明能力
DXは多少なりとも企業活動に変化を与えることになります。
そのため、DXを行うには経営者層の許可や判断が必要になりますが、許可や判断をもらうためにDXに関する説明をちゃんと行えるスキルが必要といえます。
DXの説明を行う場合のポイントは以下の通りです。
- DXによってどのように業務が変わるのか
- DXによってどのようなメリットがあるのか
- DXによってどのようなデメリットがあるのか
これらを説明し経営者サイドからの適切な判断を促すことが重要です。
自社の仕事の理解
DXとは企業の活動を変化させビジネス上の優位性を作ることになりますので、自社の仕事の理解は欠かせません。
▶︎関連記事:DX人材は自社の仕事を理解している人材が重要な理由
特に自社の仕事がどういった状態なのかということはITコンサルやITのベンダーに依頼しても理解してもらうことが非常に難しいと言えます。

自社の仕事といっても特定の部署の仕事を知っているという状態が必要なのではありません。
自社の業務フローなどが一体どうなっているのかといったことを広く知る必要があります。好奇心
DXというとなんか難しそうなイメージがあるかもしれませんがDXなんて実はただの好奇心で実行してみた結果ということもできます。
▶︎関連記事:DXで一番大切な能力は好奇心だと言える理由
そもそも、DXとは今のビジネスにITの技術やデータの力を取り入れたらどうなるのだろうかというアイデアから生まれると言えます。
既存の業務にAIを組み入れたら業務は効率化するかどうかといった好奇心を持つことでDXのためのアイデアが思いつくことになりますが、そもそもどういったITの技術があるのかといったことを知りたいという意欲がない限りDXのアイデアが生まれることはまずないと考えてよいです。

そのため好奇心を持っていろいろなITの知識を習得し、そのITの技術を自社の仕事に取り入れたらどうなるかという好奇心を持ってみましょう。
まとめ:必要なスキルを習得してDXを成功に導こう

DX人材に必要なスキルは色々ありますが、まとめると次のようになります。
- 必要なITスキル
- AI・データサイエンス
- データベース
- 合ったほうがいいITスキル
- セキュリティ
- IT外のスキル
- 説明能力
- 自社の仕事の理解
- 好奇心
特にITのスキルは全体的に学習しておいた方がいいといえますが、AIやデータサイエンスの知識がないと次のような問題が発生します。
- ベンダーのやっている業務が理解できず話が噛み合わない
- ベンダーに依存してしまい10年後の企業活動に支障が出る
そのため、AIやデータサイエンスを勉強する場合はAIの実装面まで含めて学習する姿勢がDXを成功に導く鍵といえます。
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